マーケティングニュース, 2026年10月25日: 広告11本のうち1本が1ドルあたり10ドルを回収
広告制作サービスのCuttableを通じて、Metaで280,000本の広告が配信された。そのうち1ドルの投資に対して10ドル以上を回収したのは、11本に1本だけだった。ほかのニュースも、気づかないうちに出ていくお金の話だ。GoDaddyは404,607件のSSL証明書を失効させ、GoogleはAI Overviewsでサイトの説明をAIに書かせ始めている。
今日のテーマ:Cuttableのデータでは、1ドルあたり10ドル以上を回収した広告は11本に1本だけ
2026年10月24日、マーケティングテクノロジーとAIを扱うメディアThe Agile Brand Guideが、Cuttableのデータを公開した。Cuttableは、チームが広告クリエイティブを作ってMetaに配信するためのプラットフォームだ。ここを通った広告は280,000本、広告費は3億2,000万ドルを超える。そのうち11本に1本が、使った1ドルにつき10ドル以上を回収した。広告の世界ではこれをROAS 10以上と呼ぶ。広告から得た売上が、かけた費用の10倍以上という意味だ。
11本に1本は約9%。280,000本で計算すると、強い広告はおよそ25,000本、10対1の基準に届かなかったものはおよそ255,000本になる。届かなかったからといって失敗作というわけではない。10対1はトップの基準であって、普通の基準ではないからだ。ただ、このデータを見る限り、成果の大部分を生んでいるのはごく一部のクリエイティブだ。レポートとしてはきれいな話だ。1本の動画を1か月かけて磨いている人にとっては、耳の痛い話でもある。
Cuttableはオーストラリアで創業し、現在はニューヨークに本社を置く。対象はパフォーマンスマーケティング、つまり売上や問い合わせを目的に広告を買う人たちだ。2026年10月23日のアップデートで、サービス全体がひとつのループとしてつながった。プラットフォームはブランドのサイト、SNS、ガイドライン(色、フォント、トーンなど見せ方のルール)を読み込み、編集可能なブランド説明をまとめる。普通の言葉で書いたブリーフは、ブランドの素材を使うか、自社のAIスタジオShootsを使って完成した広告になる。広告はMetaの広告管理画面Meta Ads Managerに配信される。結果はAd Insightsモジュールに戻ってくる。指標はthumbstop rate(動画でフィードのスクロールを止めた人の割合)、CTR(表示された人のうちクリックした人の割合)、ROASだ。次のブリーフは、うまくいったものを出発点に始まる。これまでは、こうしたループを複数のサービスを組み合わせて手作業で回すのが普通だった。
データと同時に、CuttableはシリーズA、つまりシード資金の次に来る最初の大きなベンチャー調達として、2,000万豪ドルの調達を発表した。リードしたのはAirtree Venturesだ。投資家がお金を出しているのは、量に賭けるという考え方だ。バリエーションが多いほど、あの11本に1本を引き当てる確率は上がる。
Cuttableの割合を自分の広告アカウントに当てはめたらどうなるか、計算してみた。1本ごとの確率が11分の1だとすると、3本出したときに強い広告が少なくとも1本含まれる確率は約25%、11本で約65%、22本で約88%になる。ざっくりした数字で、アカウントごとに割合は違う。それでも理屈は変わらない。勝つのは、1本のクリエイティブにすべてを賭ける人ではない。たくさんのバリエーションを出して、弱いものを早く切る人だ。
2026年10月25日のその他のニュース
SSL証明書は、サイトをブラウザの警告なしにhttpsで開くために必要なものだ。Hackreadによると、失効の理由は発行時のミスで、対象はGoDaddyとStarfieldのブランドで発行された証明書だ。影響が最も大きかったのは、ドメインだけを確認するDV証明書で、Starfield R1 DVが208,896件、Starfield G2 DVが187,159件。組織を確認するOVとEVの証明書も、8,552件がさまざまな証明書チェーンで影響を受けた。GoDaddyは10月14日から顧客への連絡を始めたが、10月18日の期限には間に合わなかった。失効した証明書のサイトは、ブラウザにエラーで迎えられる可能性があり、訪問者はそのままタブを閉じる。ネットショップやランディングページなら、クリックにはお金を払ったのに問い合わせを失うことになる。GoDaddyの管理画面でSSL Certificatesを確認し、新しい証明書をサーバー、ホスティング、またはCDN(サイトを配信するサーバー網)に入れてほしい。
AI Overviewsは、Googleが通常の検索結果の上に表示するAIの回答だ。回答の横や下には、Googleが回答をまとめるのに使ったサイトへのリンク付きカードが並ぶ。これまでカードには、たいていページのタイトルと本文の一部が表示されていた。今後は、説明文をAIが書く可能性がある。サイト運営者にとっては、自分のページへのリンクの横に出る文章が、ページに書いてある内容と一致しないかもしれないということだ。そして読者は、その要約を見てクリックするかどうかを決める。自分のサイトがAI Overviewsに出る主要な検索語を2つか3つGoogleで検索し、自分のカードを読んでみてほしい。要約がずれているなら、ページの冒頭を書き直し、要点が最初の数行ではっきり伝わるようにする。
AIエージェントとは、質問に答えるだけでなく、一連の作業を自分で実行するプログラムのことだ。NASDAQにティッカーJGで上場するAurora Mobileは、Agent Emailをリリースした。これを使うと、同社のプラットフォームEngageLab上のAIエージェントが、顧客のメールを受け取って自分で返信する。Agent Emailはすでに法人顧客に提供されているが、説明には人間が承認するステップがない。エージェントが自分で返信する範囲と、人間を呼ぶ範囲の線引きは、導入する側のチームが決めることになる。広州のAIマーケティング企業Tec-Doは、Navos Proを公開した。同社によると2025年には100,000社を超える広告主にサービスを提供している。Navos Proは24時間データを監視して、取るべき行動を提案するエージェントだ。ASPR AIは、営業エージェントが顧客自身のクラウドで動くPrivate Sales Agent Studioをリリースした。エージェントに顧客のメールを任せる前に、エージェントが自分で決めてはいけないこと、つまり価格、返金、納期を書き出しておくこと。
広告主、発信者、サイト運営者がやるべきこと
- サイトやランディングページでGoDaddyまたはStarfieldの証明書を使っているなら、GoDaddyの管理画面でSSL Certificatesを開く。新しい証明書のインストールを求められたら、サーバー、CDN、またはホスティングに入れる。発行しただけでインストールしていない証明書では、サイトは守れない。
- クリエイティブのバリエーションを増やし、弱いものは早く止める。Cuttableのデータでは強い成果を出すのは11本に1本で、3本なら当たりを引く確率は約25%、22本なら約88%だ。
- AIエージェントに顧客対応を任せる前に、エージェントが自分で判断しない領域を決めておく。価格、返金、納期は人間が見る。
- 主要な検索語で、GoogleがAI Overviewsのカードで自分のページをどう説明しているかを確認する。説明が内容をゆがめているなら、ページの冒頭を書き直し、要点を最初の数行ではっきり書く。

